資本論を読み現代を検証する


資本論を読み現代を検証する

資本論が古くなったのではない。現代資本主義が欲望の虜(とりこ)になったのだ。格差・階級社会はどこからくるのか? その秘密を暴く。妖怪の資本主義を超える道はある。

K・マルクス 向坂逸郎訳『資本論(全三巻)』(岩波文庫)

『古代国家』(モルガン)、『経済表』(ケネー)、『諸国民の富』(スミス)、『婦人論』(ベーベル)、『資本論』(マルクス)、『帝国主義論』(レーニン)、『最高の金融帝国 アメリカ独占資本の構造と機能』(パーロ)、『アジア的生産様式』(テーケイ)などを読んだのが、もう50年も前の大学生の時のこと。以降、マルクス主義といわれる理論モデルに照らして、様々な研究を進めてきた。ベルリンの壁の崩壊後の東西冷戦の終焉とともに、マルクス主義経済学は退潮傾向を示し、今ではピケティなどほんの一握りの人しかこの理論世界を知らない。

既存の社会主義国は、初期の理想からは程遠く、独裁政治と国家帝国資本主義の膨張政策を突き進んでいる。しかし、『資本論』が提示した資本主義の分析モデルは今尚健在だ。否むしろ寄生と腐朽化と欲望化を突き進んでいる社会経済の的確な分析力は、新自由主義といえども、足元に及ぶものではない。まずは、ブログでこの試みを現代資本主義の検証を進めたい。いつ終わるとも知れないたびに出るようなものだが、これまでに行なった研究に立脚し、研究の蓄積の利子がこの作業を支えてくれるものと確信する。(2018.1.31)

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